【山下知事定例記者会見まとめ】五條市の県有地に太陽光発電施設設置の計画を発表【2024年1月24日】

馬見丘陵公園 ナガレ山古墳から見た桜 メガソーラー計画
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奈良県では荒井正吾前知事時代に五條市で大規模広域防災拠点が計画されていました。

山下真知事は2024年1月24日(水)の知事定例会見で、大規模広域防災拠点に代わる案として「五條市の県有地を活用した防災機能の強化」を発表しました。

その中で五條市の県有地に太陽光発電施設を設置する計画を発表しました。会見での発表内容や記者との質疑応答の概要をまとめております。

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知事定例会見で説明した「防災機能の強化」の内容

五條市の県有地に防災ヘリポートや備蓄倉庫を整備

山下知事は会見の中で、大規模広域防災拠点を計画していた五條市の県有地に「紀伊半島最大級の防災ヘリポートや備蓄倉庫等を整備したい」との考えを明かしました。

防災機能の強化のため、「新たに紀伊半島最大級の防災ヘリポートを設けたい。規模は1万平米、1ヘクタールを想定。これは、県内で初めて大型ヘリの離着陸が可能なヘリポートとなる」と説明。あわせて、「備蓄倉庫や進入路等を整備したい。まずは、可搬型蓄電池等の運搬のための非常用電源として活用したい」と具体策も示しました。

そのほかについては「それ以外にどのような防災機能を持たせるかについては、令和6年度に広域的な受援体制を検討する際に、具体化に検討したい」との発言にとどめています。

五條市の県有地に太陽光の発送電施設・固定型蓄電池を設置

また、「災害時に当該拠点(五條市の県有地)が一定期間、電力を維持できるよう、太陽光の発送電施設・固定型蓄電池を設置し、自立的に電力を供給できるようにしたい」との考えも示しました。

災害時に「この拠点(五條市の県有地)に対する送電網が寸断されても、太陽光発電施設及び固定型蓄電池で電力が受給できるような施設にしたい」。また、「可搬型蓄電池やEV等の複線的な供給網により、県内及び近畿各地域の避難所に電力を供給したい」との取り組み内容を明かしました、

具体的な内容として「太陽光パネルで発電した電気を可搬型蓄電池に蓄え、それをヘリポートから大型ヘリで被災地に運ぶ」と発言。平時の活用方法について「太陽光発送電施設として、事業所等に再エネ電力を供給し、本県の脱炭素、水素社会実現に活用したい」と説明しました。

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質疑応答では太陽光発電に関する質問が相次ぐ

質疑応答では記者から大規模広域防災拠点や太陽光発電に関する質問が相次ぎました。

記者からの「太陽光設備を伴う施設は大規模広域防災拠点の建設が予定された土地に造られるものか」との質問に、山下知事は「そうです」と明言。

「防災拠点として使うものか」との質問にも「防災拠点であり、再生可能エネルギーの供給拠点ということ」と回答しています。

また、太陽光発電施設の規模についての質問には「令和6年度に広域的な受援体制を検討する。五條の防災拠点にどういう機能を持たせるか、はっきりしたことは決まってないが、大体25ヘクタール以上を太陽光発電に充てると考えている」と発言していました。

「2,000メートル級の滑走路建設が予定されていたが、これはつくらないのか」との質問には「はい」と回答。さらに「滑走路は2,000メートル級も600メートル級も造りません。緊急消防援助隊や自衛隊がキャンプを張るための用地は確保する予定はない」としています。

奈良県内のメガソーラーに関連した質問も

記者からは「奈良県内では平群町を含めですが、メガソーラーの建設途中で様々な問題が浮上している。県が5,000平方メートル以上のメガソーラーを造る際には、知事の許可が必要になるという条例を設けて、規制する動きも取っていた。そういった動きと反対になるような発表だと思うが、そのあたりの考えは」との質問が出ていました。

山下知事は「平群町も山添村も急傾斜地に造ろうとしている。災害時に本来森林等が吸収すべき水がそのまま下流に流れる。そうしたことから、住民の皆さんが懸念を抱かれている。ここはもともとゴルフ場なのでほとんど平地。ここでは平群町や山添村のような、ああいう懸念はないというふうに認識をしている」と説明していました。

五條市への説明はいつしたのか?

また、記者から五條市への説明の有無と説明時期についての質問が出ていました。

山下知事は「1月15日に私が電話で五條市の平岡市長に説明をした。19日金曜日に副知事や危機管理監等が五條市役所にった。平岡市長がお休みだったので、副市長等に説明をした。地元住民の代表の方々にも22日に危機管理監等が説明をした」と発表の直前に説明したことを明かしました。

緊防債は活用されるのか?

このほか、記者からは「2023年6月の事業見直しの際に、知事は緊急防災・減災事業債(緊防債)が活用できる範囲で防災目的のものも考えていくというような話をしていたと思う。今回の計画に緊防債は活用されるのか」との質問が出ていました。

山下知事は「事前に総務省にこの計画を伝えて、これで十分緊防債の活用は可能であると、そういう内諾をいただいております」と説明しました。

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