【山下知事定例会見まとめ】大和高田市への消防学校移転整備を発表【2024年2月7日】

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山下真知事は2024年2月7日(水)の知事定例会見で、奈良県消防学校を大和高田市の旧高田東高校跡地に移転整備する計画を発表しました、

現在の消防学校は宇陀市榛原にあり、昭和48年に設置されています。老朽化が進んでいることから、荒井前知事時代には消防学校を五條市の大規模防災拠点に移転整備する計画がありました。

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老朽化が進む宇陀市の奈良県消防学校

奈良県地消防学校の施設老朽化は奈良県議会でも何度も話に上がっていました。

過去の主な発言を振り返ると「訓練項目によっては他府県に行かなければならない」(2023年9月総務警察委員会・清水県議の発言)など訓練にも支障が出ておるようです。

また、「2023年度にトイレと洗面室等の改修を実施。2024年度は屋上・外壁の防水劣化に伴う改修工事を行う予定」(2023年3月総務警察委員会・山村県議の発言)と改修工事を繰り返しながら施設を利用している様子がうかがえます。

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大和高田市への消防学校移転を発表

山下知事は会見の中で「現在の奈良県消防学校は昭和48年に設置され、かなり老朽化が進んでいる」「敷地面積も近畿府県の中で最も狭く、近隣に住宅地が存在するため、必要な消防救急活動に即した教育訓練が十分行えていない」と移転理由を挙げました。

2月に発表となった理由について「現施設の課題を解消するには、移転整備が必要と考え、県が保有する未利用地のうち、消防学校に適した場所を選定していた。その選定作業が終了いたしまして、今日の発表となった」と説明。

移転場所について「旧高田東高校の跡地を考えている。選定理由は、必要な敷地面積を確保できて、敷地内は平たんかつ整形である。公共交通機関等によるアクセスがよく、近鉄大阪線松塚駅から徒歩7分。京奈和自動車道や中和幹線などからも近い」と述べました。敷地面積は3.6ヘクタールと現在よりもかなり広い敷地であることも説明していました。

ハザードマップでは旧高田東高校跡地も浸水が想定されている(青丸部分が旧高田東高校跡地)
ハザードマップでは旧高田東高校跡地も浸水が想定されている(青丸部分が旧高田東高校跡地)

消防学校移転整備への質疑応答

会見の質疑応答では記者から「金額的、事業費的な検討について」「いつ頃からの活用を目指しているのか」「五條市の大規模広域防災拠点に移転される予定だったのでは」などの質問が挙がりました。

金額的、事業費的な検討は

記者(読売新聞)からの「金額的、事業費的な検討はされていないのか」との質問に山下知事は「県有地のため、土地代は要らない。建物はどこに建てても大差がない。土地の形状や面積、交通アクセス、浸水が想定されるかなどの点から検討した」と回答しています。

新たな消防学校の活用時期は

また、記者(NHK)「新しい消防学校はいつ頃からの活用を目指しているのか」「どのような消防学校にしていきたいのか」との質問が出ていました。

時期については担当課から「現時点ではまだ移転場所を選定したところ。令和6年度に基本計画を策定する予定。その中で検討を進めていきたい」と今後検討していくことを説明しました。

どのような消防学校にするかは、山下知事が「現在の施設は十分な訓練施設がない。現在の消防学校が敷地面積約1ヘクタール。新たな消防学校は今3.6ヘクタール。校舎のほかに訓練ができるような施設も充実させていきたい」との考えを示しました。

新たな消防学校は五條市の大規模広域防災拠点に移転ではなかったのか

記者からはこのほか、「消防学校は、当初は五條市の大規模広域防災拠点に移転される予定だった。それがなくなり、大和高田市への移転となったということなのか」との確認がありました。

それについては担当課が「前知事時代に五條市の大規模広域防災拠点の中に消防学校を移すという議論もあったが決定ではなかった。改めて県内で検討して、この場所(旧高田東高校の跡地)が適していると考えた」と回答していました。

また、他の記者(朝日新聞)が「宇陀市の消防学校は奈良県の地域防災計画の中で、広域防災拠点の一つに位置づけられていると思う。移転したタイミングで広域防災拠点の機能もここ(旧高田東高校)に移るということか」と質問。山下知事は「新たに旧高田東高校に設置する消防学校のところに広域防災拠点を移す予定はしていない」と回答しました。

記者はさらに「現在、五條市も含めて9つ、広域防災拠点が地域防災計画の中で位置づけられてると思う。1つ減るのか」と質問すると、山下知事は「その代わり、県立橿原公苑が増える。橿原運動公園も広域防災拠点にするため、橿原市に働きかけている」としています。

宇陀市の消防学校の跡地利用は

山下知事は現在宇陀市にある消防学校が移転した後の跡地利用について、「地元宇陀市と相談しながら進めていきたい」と発言。

そのうえで、「令和6年度に検討する全県的な広域受援体制の中で、宇陀市を中心とするこの東部エリアにも広域防災拠点が必要ということであれば、引き続き広域防災拠点として指定するということもあり得る」と防災拠点となる可能性についても言及しました。

奈良県公式ホームページ

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